理性と良心を持ったペドファイルはありえるか

すべてのペドファイルが現実に性犯罪を起こしているとも考えがたい。
もちろん、ペドファイルが現実の人物を対象として性行動を発露する場合には、同義的にも法的にも例外なく逸脱したものとならざるをえない。
しかし、通常の性癖を持つ成人男性においても、生涯にわたって童貞で過ごす場合があることは周知である。
ファンタジーと自慰の世界ですべてを完結させることが真性ペドファイルにとって唯一の誠実な生き方である。
しかしてそうした人たちは当然ながら違法性を持たないため、逆説的に表に出てくることもないと考えられる。
これは私の空想だろうか?

実際に、精神療法などによって後天的に「性癖」を変更しえた例はほぼ、ない。
性犯罪によって検挙され、治療の必要にせまられた人達は、あくまで「自己の性衝動を実行と直結させない」「自己の行動が引き起こす結果について認識をあらためる」という点において、いわば「自己の性癖と社会的要請に折り合いをつける」ことは可能であるという認識のもとに、「ペドファイルはという性癖は回復しうる」ということを目標とする。

ならば、自己認識と抑制の結果として、小児性愛の嗜好を持ったとしても、かれらが自己と社会に対して欺瞞を抱かずその生涯を終えるということは可能なのだろうか。